脳トレで脳を強化!~頭の回転力、理解力を劇的に高める「速音読」~ 

脳トレ

はじめに ~音読は脳細胞を成長させる~

思考や記憶などを司る前頭葉は、12歳がピークにしてその後はだんだん薄くなることが知られています。
かつては、脳細胞は増えないと言われていましたが、近年の研究では、大人になっても音読の習慣を続けていくだけで、脳神経細胞のシナプス量が増え、記憶力、頭の回転が速くなるんだとか。
実際に、1日10~15分の音読だけでも、脳の前頭前野の体積が増えていることがMRI画像によって証明されています。
特に、うつ病等精神疾患者や認知症者は共通して、ストレスによるコルチゾールの分泌で前頭前野や海馬領域の神経細胞の減少がみられることから、音読することはうつ病、認知症リハビリとしても有効なツールといえます。

速音読とは ~頭の回転、理解力を劇的に改善!~

文章を読む場合、「黙読」、「素読」、「音読」、「速読」、「朗読」といった種類に分けられます。

黙読:ただ視覚を使って文字を読む。
素読:意味を解釈せず、声に出して読む。
音読:意味を理解し、声に出して読む
速読:とにかく速く読む
朗読:感情を込めながら声に出して読む

黙読は、ただ文章の文字を目で追うだけの方法で、普段はこの読み方だと思います。
情報のインプットに重点を置いた読み方になるのですが、残念ながら、ただ読むだけでは脳はあまり活性化しないようです。
声に出し目、口、耳を使用する音読は、「インプット」+「アウトプット」の両方を同時に行うことになるので、その分脳にも負荷がかかり活性度も高まってきます。
「速音読」とは、声にだすだけでなく、さらに速く読む読み方で、この読み方を続けていくことで頭の回転力、理解力、コミュニケーション力が劇的に高まっていくのだそうです。

速音読の効果とは  

頭の回転を速くし、集中力、コミュニケーション能力を高める

「考える」「創造する」「コミュニケ―ションを行う」など、人間的機能を司る脳の最高司令塔とも呼ばれる前頭前野です。
音読は、前頭前野の働きを活性化させることが明らかにされています。
つまり、音読を繰り返すことで、前頭前野の働きを活性化し、集中力を高めコミュニケーション能力を高めることができます。

ワーキングメモリ、記憶力が向上する

音読や読む、話すといった「インプット」「アウトプット」の繰り返しは前頭前野だけでなく、記憶力やワーキングメモリの向上にも繋がることが様々な研究から実証されています。
発達障害の方の多くはワーキングメモリが低下し、聞いて理解することが苦手な人が多いかと思いますが、速音読を試してみるといいでしょう。

文章の内容理解が深まる

ただ目で追って理解する黙読よりも、音読することのほうが目と耳で受け取る情報量が増えるため理解力が高まります。
もう一つ、声に出すことは記憶のトレーニングにもなります。僕たちが文章を読む場合、一文字一文字を目で見て発声するのではなく、ある程度の量を見ながらそれを記憶に留めて声に出したり、理解したりしますね。これをワーキングメモリー(作動記憶)と読んでいますが、素読によってこの脳のシステムをフルに活用できることが分かってきました。

唾液分泌量が増え、虫歯、風邪ウィルス予防

唾液の中には虫歯菌、ウィルスを予防する菌、脳の神経細胞の栄養分となるBDNFが含まれています。
話すことにより唾液の分泌量が増え、脳の成長にも繋がってきます。

その他の効果

.声を発するとセロトニンが分泌され気分が落ち着きストレスの解消に。
2.声帯が鍛えられるので声質がよくなる。
3.脳の前頭葉が刺激されることでやる気が出て、行動力が上がる.
4.自分の声を聞くことは、「自分」を認識するため、解離で弱まった自意識を回復させていきます。

速音読のやり方のポイント 

1.1日10分~15分程度毎日継続する
脳を鍛えていくには継続が必要です。
そのためにも、題材は楽しめるものを選択しましょう。

2.できるだけ高速で音読する
早口言葉のようなものを毎日やっていると、脳のシナプスの置き換えが起こり構造が変化し、頭の回転が高まることが示されています。

3.感情を込め、強弱を込めてハキハキ音読する(朗読)
内容を理解し、感情を込め声にして読むことは非常に脳に負荷をかける作業です。
これを行うことで、記憶力、注意力、感情抑性力が高まるため脳の活性度をさらに高め論理的思考力が養われていきます。

4.有酸素運動の後に行うと効果的
有酸素運動を行った後はBDNFが分あら泌されている状態なので、この時に脳トレを行うと神経細胞が活発になりシナプスの置き換えも起こりやすくなります。

音読用教材

「速音読」をする時の題材は、文章にリズム感があり、普段使わない語彙が多いものがよいそうです。
(例)夏目漱石「坊ちゃん」、芥川龍之介「蜘蛛の糸」など。
継続していくことが大切ですので、無理なく楽しみながら行えるものを選択しましょう。

無料音読サイト

主に子供向けの無料サイトですが、上級編は、夏目漱石や森鴎外の作品もあるので大人用としても利用できます。

子供たちに声に出して読んで,覚えてほしい・書いてほしい作品集 - 広島県教育委員会
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