ビタミン様物質　～ビタミンの働きをサポートする栄養素～

コエンザイムＱ10は別名CoQ10（コーキューテン）、ビタミンＱともいいます。
人の細胞内にあるミトコンドリア内に最も多く存在し、エネルギーを生み出す補酵素として働きます。
強力な抗酸化作用があり、「ユビキノン」の名で糖尿病・虚血性心疾患・脳出血・高血圧症の治療にも使われます。

【効果】
・抗酸化作用
・糖尿病
・高血圧
【コエンザイムQ10（ビタミンQ） を多く含む食品】
イワシ、サバ、牛肉、豚肉、落花生　他

リポ酸は、強い抗酸化作用をもつビタミンＣ，Ｅの効果を向上させ、これらのビタミンが不足したときは、その働きを補う物質です。
その抗酸化力はビタミンCやビタミンEの400倍とも言われています。 レバー、ほうれん草、にんじん、トマト、ブロッコリーなどの食品に含まれていたり、人間の体内でも生成されていますが、その量はいずれも極微量です。
近年は体重減少効果が認められ、ダイエットサプリでも用いられています。
解毒作用、肝臓の代謝を高める、血糖値を正常に保つといった働きや、脳卒中による脳損傷を治す働きも確認されています。年齢とともに減少するので、食事から補う必要があります。

【効果】
・抗酸化作用(ビタミンＣ，Ｅの働きを高める）
・体重減少効果
・解毒作用
・肝臓の代謝を高める
・血糖値を正常に保つ

【リポ酸（チオクト酸・α-リポ酸） を多く含む食品】
レバー、ほうれん草　他

ＣＭでもおなじみのキャベジンは、キャベツから発見されたビタミン様物質です。
細部分裂の促進、タンパク質生成を活性にする働きがあるため、傷ついた組織の治療や、胃粘膜の新陳代謝を高める栄養素として利用されます。
過剰な胃酸の分泌を抑えることから、胃潰瘍や十二指腸潰瘍を予防、改善します。
水溶性であるため、生で摂取すると効率よく吸収できます。
キャベツの千切りは肉や脂質の参加を抑えて胃もたれを防いでくれる理にかなった組み合わせです。

【効果】
・胃の働き、粘膜を正常にする。
・胃潰瘍、十二指腸潰瘍予防、改善
【ビタミンU（キャベジン） を多く含む食品】
青のり、キャベツ、レタス、セロリ、トマト、アスパラガス他

そばに多く含まれるルチンは、別名「フラボノイド化合物」、ビタミンＰといいます。
コラーゲンを作るビタミンＣを助け、毛細血管を丈夫にする働きがあります。
また、毛細血管の収縮作用、血圧降下作用があるため、高血圧予防に効果的です。
ルチンが不足すると、歯茎から出血しやすくなったり傷が治りにくくなったりします。
水溶性であるため、そばを食べるときはゆでたお汁も一緒に摂るとよいでしょう。

【効果】
・ビタミンＣを助ける
・毛細血管を丈夫にする
・高血圧予防

【ルチン（ビタミンP） を多く含む食品】
そば、そば茶

神経伝達物質アセチルコリンの材料となる物質で、レシチンに含まれる成分です。
食品では、卵黄、大豆、レバーなどに多く含まれており、アメリカでは重要な栄養素として指定されています。
アセチルコリンは、高血圧、動脈硬化を予防する働きがあるため、その予防になります。
また、コリンは肝臓に脂肪がたまらないように働きかけるため、脂肪肝の予防や脳の記憶形成を高める働きがあります。
頭の働きを高めたい方は、コリンの摂取を心掛けるといいでしょう。

【効果】
・高血圧、動脈硬化予防
・脂肪肝予防
・脳の働きを高める
【コリン を多く含む食品】
豚レバー、牛レバー、卵、大豆、ささげ、えんどう豆　他

イノシトールは人体のあらゆる細胞に含まれ、特に神経細胞膜に多く含まれ、脳細胞に栄養を補給したり、神経機能を正常に保つうえで重要な役割を果たしています。
また、脂質の代謝を高めて脂肪肝を防ぐ作用があるため「抗脂肪肝ビタミン」とも言われ、脂肪肝や肝硬変の治療薬としても取り入れられています。
また、パニック障害や強迫性障害、恐怖症などの症状を緩和する効果があるともいわれています。

【効果】
・脂肪肝予防、改善
・パニック障害、強迫性障害などの緩和
【イノシトール を多く含む食品】
オレンジ、すいか、メロン、ささげ、グリンピース　他