睡眠障害(不眠症)のメカニズムと解消法 

不眠症(睡眠障害)とは

睡眠のメカニズム

眠りに落ちにくくさせている要因

不眠症に陥りやすくする条件をまず知っておきましょう。
不眠症を克服するには、眠りにくくさせる要因を知っておくと、不眠対策に繋がります。

交感神経が優位に働いているとき

睡眠状態のときは、副交感神経が優位に働いている状態のとき。
不眠に陥りやすくしている大きな原因は、ノルアドレナリンがでて興奮し交感神経が優位に高まり筋肉が緊張しています。
そのようなときは、ノルアドレナリンを下げるGABAを豊富に含んだ食物や飲み物を摂取したり、ストレッチをして緊張をほぐすなどするといいでしょう。

また、覚醒状態のときは、β波の脳波がでている状態のときです。
眠りに落ちやすくするには、リラックスしたα波がでなければいけないので、α波に誘導するα波音声を利用すると効果的です。

セロトニンをメラトニンに変換させる

睡眠時は、セロトニンがメラトニンに変化しないと眠れません。
セロトニンは覚醒作用の神経伝達物質ですので、これが変換しきれなければ意味がないため、メラトニンを増やすだけでは効果がありません。
セロトニンをメラトニンに変換させる工夫が必要になります。

眠る努力をしようとするとき

眠れないときほど、ついつい眠る努力をしてしまいがちです。
眠るときは、耳栓をしたり、明かりを真っ暗にしたり、引っ越しをして完全に睡眠の邪魔になるようなものはシャットアウトしようとする人もいるかと思いますが、
「過ぎたるは及ばざるが如し」
という諺があるように、完璧性を高めすぎてしまうと、逆効果になる場合が高まります。
ある程度、逆説的に眠る努力を捨てていく方向にしていく必要があります。
催眠療法士で有名なミルトン・エリクソンは不眠症者に対し、催眠を施術せず、一晩中掃除をさせたといいます。
掃除をして疲れさせることで、眠る努力を忘れさせようとする理にかなった方法だと思います。

悩みや心配事が多いときは視点をそらす工夫をする

悩みや心配事があると、それが気になって眠れないことがよくあります。
悩みを考えないようにすると、これも逆に悩みを意識し増大してしまうのでやっかいな存在です。
そういう場合は、週末は遊びの計画をつくり、その事を考えていくなど視点を切り変えていく方向にもっていくと悩むことを回避することができます。

睡眠に快適な環境

湿気の多い夏や、寒い冬はなかなか寝付きにくいように、 睡眠には温度、湿度、明るさ、音といった環境要因も関わってきます。
そのような場合は、事前にクーラや暖房を入れ部屋の環境を整えておきましょう。
明るさや音も、完全にシャットアウトするよりも、適度に利用する方向で取り入れたほうが眠りやすくなります。

不眠症克服セラピー

Step1 Holistic Healingで薬を減薬・断薬する

まず、Holistic Healingを行ってみましょう。
睡眠薬、抗不安薬を飲んでいる方は減薬していく必要があります。段階的に薬を減らしていきましょう。

Step2  マインドフルネス音声を利用(Mind-UP Healing用)

寝る前はプログラムにある「マインドフルネス用音声」を利用すると眠りにおちやすくなります。
不安で、考え事をしてしまうという方にもとても効果的です。
あまり、考え事をすることがなくなってきたら、自然音を取り込んだ「α波音声」を利用して、自然の眠りに近づけていきましょう。
ある程度雑念を取り込み、音を聴き取る感じで眠るほうが自然な眠りに近づいていきます。

Step3 吐く呼吸法で副交感神経を高めていく

眠りにつけないのは、交感神経が高まり不安が強い状態であるので、なるべく副交感神経を高めていく取組をしていくとさらに効果的です。
手軽に取り組める呼吸法を日常から取り組んでいくと、セロトニンも分泌されリラックス効果が高まっていき不安感が低減していきます。

Step4 肩甲骨体操やストレッチ運動で身体をほぐす

交感神経が高まっているときは、筋肉が無意識に緊張しています。
そのような状態では、身体の可動領域が狭くなり、呼吸が浅く深い深呼吸ができないためリラクゼーション効率が低下した状態となっています。
肩甲骨を中心にしたストレッチ運動を行っていくと、呼吸が深くなり不安や緊張感がほぐれてくるようになります。

生活習慣改善

朝の起床ですること

体内時計をリセット① ~朝日をあびる~

朝起きたら、朝日を浴びて1日の周期リズムを決める体内の視交叉上核の「親時計」をリセットしましょう。

体内時計をリセット② ~朝食(糖質)を摂る~

「子時計」のリセットはインスリンを分泌させること。
そのためには起床して1時間以内に朝食で炭水化物(糖質)を摂る必要があります。
糖質制限をしている方は、タンパク質でGIFを分泌させることも効果的です。

体内時計をリセット③ ~体を動かす、洗顔、歯磨きをする~

身体を動かすと、臓器の子時計がリセットされていきます。また、歯磨き、洗顔をすることも効果的です。

夕方~夜ですること

カフェイン、アルコールは控える

カフェインは睡眠物質アデノシンの作用を妨げて覚醒作用を高めるため眠りにくくなります。また、アルコールはアデノシンを分泌し眠りやすくなりますが、質が悪い睡眠状態であるため夜中に目覚めてしまいます。
そのためカフェイン、アルコールは夜中に飲むのは控えましょう。夜眠りが浅いという方は、午後2時以降カフェインを控えてノンカフェインのみにしてみるといいかもしれません。

カフェインを含む飲み物

玉露 ・ コーヒー ・ 栄養ドリンク ・ 抹茶 ・ 緑茶 ・ 紅茶 ・ウーロン茶・ほうじ茶・コーラ・ココア

カフェインを含まない飲み物

麦茶・杜仲茶・黒豆茶・タンポポ茶・玄米茶・カモミールティー・ルイボス・コーン茶・白湯 ・オレンジジュース、ホットミルク、豆乳など

夕食時間

翌朝の朝食時までに十分な絶食時間をとることで、朝食時にインスリン感受性が高まり、体内時計をリセットしやすくなります。
そのため、翌朝の朝食を摂る時間が10時間以上空くようにしておきたいところです。
(例えば、翌朝7時に朝食を摂る場合は、夕方21時までに摂ると言った感じです。)

湯船につかり緊張をほぐす

1人暮らしの人は、湯船につからずシャワーしか浴びない人も多いのではないでしょうか?
そういう方は、湯船にゆっくり浸かって身体を温めましょう。
湯船につかってストレッチやマッサージをすると身体もほぐれていきます。
筋弛緩とは、「筋肉を意図的に緊張させてから緩める」ことで緊張をほぐす方法で、不眠治療にも利用されています。
睡眠前に行うと効果的です。

照明を暖色系のものにして眠気を誘う

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夜暗くなると、脳内の中央部にある松果体で覚醒作用のあるセロトニンが睡眠作用のメラトニンに変換され、だんだんと眠気が襲ってくるようになります。
夜中まで明るい照明の元にいると、眠気が襲ってこないので、照明器具をピンクあるいは暖色系に替えるとセロトニンがメラトニンに変換され眠りやすくなります。

寝る前にモバイル、パソコンを控える

暖色系の光とは対照的に、パソコン、モバイル等のLEDの光は、青色系の強度が強い光(ブルーライト)は、交感神経を高めてメラトニン分泌を抑制し眠りを妨げる要因となります。
なるべく夜中のモバイルやパソコンの使用は控えるか、ブルーライトをカットするようにしましょう。

アロマを利用する

花や樹木などの心地よい香りは、直接大脳辺縁系から自律神経中枢部へ伝わり自律神経を整えてくれる作用があります。
眠るときに、部屋にお香やアロマポッドなどで良い香りで満たしておくと不安や緊張がほぐれ、悪夢や嫌な記憶を思い出すことを回避してくれます。
また、お風呂に浸かるときに利用するのもいいでしょう。

就寝時間

メラトニンの分泌は、起床時からおよそ14時間後に始まり、その2時間後に最大に達するとされています。
例えば午前7時に起床した場合、メラトニンの分泌量は午後11時頃に最大に達します。この時に眠り始めるとスムーズに入眠できます。

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