うつ病は「心の病」といいますが、心と身体は表裏一体のもので、心の面だけでなく脳や身体的にもダメージを伴っている状態です。
うつ病にかかるとストレスホルモン(コルチゾール)が脳に浸透していき神経細胞がどんどん減少。
神経細胞の中には神経伝達物質が入っているため、脳全体に存在する神経伝達物質量も低下して脳の働きが不活発となり、年齢とともに集中・認知・記憶力が低下していく要因にもなります。
かつては、人の脳細胞は、特定の数をもって生まれ、大人になってからは増加しないと信じられてきましたが、1980年代に脳の神経細胞の成長を活性化させる蛋白質が発見・抽出され、研究がすすみ特定条件下のもとで増加あるいは減少することが明らかになってきました。
その蛋白質を脳由来神経栄養因子、あるいは英語でBDNF(Brain Derived Neurotrophic Factor)といいます。
うつ病、アルツハイマー型認知症者は、特に記憶に関わる海馬のBDNFが減少していることから、うつ病、認知症予防改善として注目を集めています。