トラウマケアに役立つファイトケミカル　～硫黄化合物群～

アリシンはたまねぎ、にんにくのあの独特の強い刺激臭、辛味の成分です。
本来自生しているにんにくには存在しませんが、切ったりダメージを与えることで、アイリンが変化してできる成分です。
アリシンは、血液の凝固を遅らせたり血液内の脂質、糖質などと減らすことで血液内をサラサラにするため、糖尿病、高血圧、動脈硬化の予防に有効とされています。
スタミナをつける栄養素としても知られており、ビタミンＢ１と一緒に摂取すると、新陳代謝が活性化され慢性疲労、筋肉疲労の回復に繋がります。さらに、消化液の分泌を高め食欲を亢進する作用もあるので夏バテのときに効果的です。
身体を温めて発汗をうながす作用もあるため、風邪や発熱のときにも効果的です。
また、催眠効果があり、神経の鎮静化、不眠症改善にも効果が期待できます。
熱に弱く、水溶性であるので、加熱せずに生で食べるのが適しています。

【効果】
・抗酸化作用
（アンチエイジング、美肌、高血圧、動脈硬化、ウィルス予防、抗ガン、糖尿病予防）　
・血液サラサラ
・生活習慣病予防
・疲労回復
・食欲増進
・からだを温める
・不眠症改善
【アリシンを多く含む食品】
にんにく、長ねぎ、たまねぎ、あさつき、エシャロット、にら、らっきょう

アリシンを100℃以下の低温加熱してできる成分がアホエンです。
アホエンは、がん予防、ぼけ予防、血栓防止、肝臓保護、強心作用、脳卒中予防、抗炎症作用、HIV感染予防、抗菌作用、ぜんそく予防などさまざまな効果が確認されています。
アホエンは、アリシンと反対に油脂性でにんにくなどを低温で加熱して、油といっしよに調理すると効率よく摂取できます。
60～80℃のオリーブオイルでにんにくから抽出したアホエンオイルは、アセチルコリンを分解してしまうアセチルコリンエステラーゼの働きを抑制するので、脳機能を活性化させ、認知症予防や記憶力向上の効果が期待されています。

【効果】
・血液サラサラ
・抗がん作用
・抗菌作用
・生活習慣病予防
・脳を活性化(若返り）、記憶力ＵＰ
・中性脂肪の低下・抗菌作用・
・美肌効果
【アホエンを多く含む食品】
アホエンオイル

イソチオシアナートは、がん細胞の発生を防御する働きをする機能性栄養素です。イソチオシアナートは、大根のピリリとした刺激や、ワサビの独特のツンとした香りのもととなる成分です。
強い殺菌成分があり、胃炎や十二指腸潰瘍、胃がんの原因とされるピロリ菌の抑制効果、食欲増進効果や血小板凝集抑制作用があることが報告されています。
イソチオシアナートは、植物中では糖がついている形で存在します。細胞に傷がついて、ミロシナーゼという酵素の働きで糖がとれると、イソチオシアナートができて辛み成分となります。
特に、最近注目されているスーパーフード、「奇跡の木」の異名をもつモリンガには、イソチオシアナートが含まれています。

【効果】　
・抗がん作用
・殺菌作用
・血小板凝集抑制
・食欲増進
【イソチオシアナートを多く含む食品】
にんにく、大根、キャベツ、ワサビ