DHA,EPAと脳の神経細胞との関係
脳の海馬は、短期記憶、ワーキングメモリに関わる部位ですが、ストレスにより萎縮し、学習能力に影響しやすい部分でもあります。
アルツハイマー型痴呆症者で死亡した人の海馬のDHAの量は、他の病気で死亡した人の半分以下にまで減少していたことが知られています。
精神面に関わる神経伝達物質は、神経細胞から作られていることからわかるように、神経細胞の減少は精神面にも影響してきます。
その脳の働きの救世主となるDHAとEPAの効果は次のようなものがあります。
脳神経細胞の再生 ~BDNF(神経栄養因子)の活動を促す~
EPA・DHAは、脳神経細胞の栄養源であるBDNFの活動を促し、脳神経の再生に役立ちます。
脳神経細胞間の情報伝達亢進 ~神経伝達物質の流れをよくする~
EPA・DHAは、神経細胞間(シナプス間隙)における神経伝達物質の伝達亢進作用があり、情報伝達の潤滑油のような働きがあります。
脳神経細胞の保護 ~神経細胞を守る~
脳神経は、活性酸素による酸化ストレスを受け、機能障害を起こしますが、EPA・DHAは酸化障害を保護する働きがあると言われています。また、アミロイド蛋白質βの大脳皮質への沈着を減少し、アルツハイマー型認知症の予防効果も期待されています。
脳細胞の活性化 ~脳細胞活性化作用~
EPA・DHA濃度が増加すると、ヘモグロビンの量が増加することで、脳内に行き届く酸素量が増え、脳細胞が活性化することが報告されています。
参考
https://www.dhc.co.jp/category/detail/32674/32674_D663_sayoukijyo.pdf