ミネラル⑤鉄(Fe),貯蔵鉄(フェリチン)

栄養基礎
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鉄(Fe)とは

ミネラルの鉄は体の中で、主に赤血球をつくることに必要な栄養素です。
鉄が不足すると赤血球がつくられなくなり、貧血へとつながっていきます。
食品中には「ヘム鉄」「非ヘム鉄」、体内では「機能鉄」、「貯蔵鉄(フェリチン)」として存在します。
ただし、サプリメントなどで過剰に摂取しても過剰症が起るので注意が必要です。

鉄(Fe)に多く含まれる食品

食品中には、肉・魚・レバーといった動物性食品に含まれるヘム鉄と、野菜・海藻・大豆に含まれる植物性食品に含まれる非ヘム鉄があります。
私達の口の中にはいるのは非ヘム鉄の方が多いようですが、ヘム鉄のほうが吸収がよいことからヘム鉄のほうを摂取するほうがよいようです。
非ヘム鉄でも、ビタミンCや動物性たんぱく質といっしょにとると、その吸収効率をアップできます。
つまり、植物性食品を摂る場合は、果物や動物性たんぱく質を摂る組み合わせがよいことになります。

【鉄分(Fe)を多く含む食品】
ヘム鉄(動物性)
●魚介類:赤貝、サンマ、アサリ、カツオ、ハマグリ、イイダコ、カキ
しじみ、うなぎ蒲焼、にぼし、あさり
●肉類:豚レバー、鶏レバー、牛レバー、牛もも
非ヘム鉄(植物性)
●野菜類:菜の花、小松菜、サラダ菜、切干だいこん
●海藻類:わかめ、ひじき、青のり
●豆製品:大豆、いんげん豆、がんもどき、油揚げ、納豆、きな粉 他

鉄(Fe)の働き

成人の身体には約4~5%の鉄が存在し、内6~7割は機能鉄として働き、赤血球中のヘモグロビンにヘム鉄として取り込まれます。
そこに酸素と結びついて全身に酸素を運びます。
残りの3~4割は肝臓、骨髄、腎臓などに貯蔵鉄(フェリチン)として蓄えられ、機能鉄が不足したときに再利用されます。
機能鉄が不足し、さらに貯蔵鉄を使い切ってしまうと、貧血症状があらわれ、鉄欠乏性貧血となります。
鉄欠乏性貧血は10~30代の女性では、5~10%ほどいるとされています。
機能鉄が欠乏している段階では潜在的鉄欠乏といい、10~30代の女性の3分の1から半数があてはまるといわれています。

鉄(Fe)の過剰、不足で引き起す症状

鉄分が不足すると、赤血球が減少するため酸素が全身にいきわたらなくなり、めまい、貧血、倦怠感、動悸、食欲不振、頭痛などの症状を起こします。
女性は月経で血液を失いやすいため、貧血になりやすい傾向があります。
鉄の吸収率は8%と低く、フェリチンが鉄の吸収を調整しているため、必要以上に吸収されることはほとんどありません。ただし、サプリメントなどで過剰摂取を続けると、肝臓に障害を生じ鉄沈着症を起こすので注意が必要です。

貧血気味、女性の方に
ヘム鉄+ビタミンC(ヘム鉄の吸収を助ける)+VB6(タンパク質吸収を助ける)+葉酸(造血)+VB12(造血)

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