栄養素を学んでトラウマケア! ~栄養でメンタルをコントロール~

はじめに

本ページでは、栄養素について基礎的なことをまとめています。
三大栄養素:タンパク質、脂質、炭水化物(糖質)
五大栄養素:タンパク質、脂質、炭水化物(糖質)、ビタミン、ミネラル
六大栄養素:タンパク質、脂質、炭水化物(糖質、食物繊維)、ビタミン、ミネラル

たんぱく質

3大栄養素のひとつ、タンパク質。
タンパク質はアミノ酸が多数結合した高分子化合物です。アミノ酸の種類は数百種類存在しますが、人体を構成するものは20種類のみ。
そのうち9種類が人体でつくることのできない必須アミノ酸です。筋肉、臓器、神経伝達物質などの材料となる基本栄養素で、精神面にも影響してきます。
必須アミノ酸の「バリン」「ロイシン」「イソロシン」の3つの総称が、分岐鎖アミノ酸(BCAA)といい筋肉のエネルギー源となります。

脂質

脂溶性ビタミンの吸収を助け、細胞膜の形成、血液の成分として重要です。
脂質は固形の飽和脂肪酸と液体の非飽和脂肪酸に分けられます。
脂質は下記のように分類されます。

・飽和脂肪酸
―短鎖脂肪酸・・・大腸を整える効果!
―中鎖脂肪酸・・・ダイエット効果!
―長鎖脂肪酸・・・脂質のメイン
・非飽和脂肪酸
 ―ωー9系・・・オレイン酸
 ―ω―6系・・・リノール酸,γーリノレン酸,アラキドン酸
 ―ω―3系・・・αーリノレン酸,EPA,DHA

従来は、飽和脂肪酸が太る原因と考えられていましたが、中鎖脂肪酸は、脂肪燃焼効率が高くMCLオイルはダイエットとして注目されてきています。
植物油が占めるω―6系は必須脂肪算ですが、日本人は過剰気味なので控えましょう。
EPA,DHAは脳を強化する栄養素ですが不足がちなので摂っておきたいところです。
脂質のことについて理解すると、ダイエットもしやすいかも!?

炭水化物(糖質+食物繊維)

炭水化物は、「糖質」「食物繊維」をあわせたものをいいお米、パンといった主食に多く含まれます。
糖質は体内でぶどう糖となり、血液を通して細胞へ運ばれエネルギーとなります。
穀類、いも類、根菜類、果物、砂糖などに多く含まれ、過剰に摂取する体脂肪の原因となります。
そのため、脂質よりも糖質を多く摂る方が肥満になる可能性が高く糖質制限が注目されてきています。

オリゴ糖や、食物繊維はプレバイオティクスとして腸内の善玉菌を増やす栄養素として注目されています。
食物繊維は、消化されることのないほとんどエネルギーとならない成分で、腸内に発生した有害物質を排出する不溶性食物繊維と、糖質やコレステロールの吸収を防ぎ、血糖値の上昇を抑制する水溶性食物繊維に分けられます。

ビタミン

Colorful multivitamin complex for health. Vitamin A, B1, B2, B3, B5, B6, B9, B12, C, D, E, K, PP. Vector illustration

ビタミンは、三大栄養素(糖質・脂質・たんぱく質)とは異なり、エネルギーにはなりません。人体内で作ることができず、作られても量が不十分であるため、食物から摂取する必要があり、体内での働きは種類によって異なります。必要量が少ないため微量栄養素とも呼ばれますが、いずれも体の調子を整えるのに欠かせません。
ビタミンの種類は13種類。油脂に溶ける脂溶性ビタミンと水に溶ける水溶性ビタミンがあります。

ビタミンA(レチノール、βーカロテン) ~粘膜を健全にし視覚、ウィルス予防~

「ビタミンA」はレチノールと、体内でレチノールに変化するプロビタミンA(βーカロテンなど)といったいくつかのレチノール様作用を示す物質の総称です。

・粘膜や皮膚を健康に保つ
・視覚や細胞分裂
・抗酸化作用アンチエイジング
・動脈硬化予防

ビタミンB群 ~エネルギー、神経伝達物質、造血に必須~

ビタミンB群には、ビタミン(1,2,3,5,6,7,9,12)の8種類があります。
いずれも水溶性ビタミンのため、とり過ぎた分は体外に排泄されます。
これらのビタミンはお互いに協力関係をもちながら、エネルギー代謝をはじめとする、さまざまな代謝に関わっています。

・エネルギー生成、代謝の酵素の働きを助ける。
・神経伝達物質の生成
・タンパク質の再合成
・造血など

  内容
VB1(チアニン) 糖質がエネルギーに変わるときに欠かせないビタミン
VB2(リボフラビン) 三大栄養素(タンパク質、脂質、糖質)の代謝に関わる。「発育ビタミン」
VB3(ナイアシン) 酵素を助ける補酵素として主に働く。最も多いビタミン
VB5(パントテン酸) エネルギー代謝を助ける、ストレスへの抵抗力をつけるなどの働き「抗ストレスビタミン」
VB6(ピリドキシン) アミノ酸が皮膚や髪、爪などを構成するたんぱく質に合成されるときに不可欠
VB7(ビオチン、ビタミンH) 皮膚や髪の毛を健康に保ったり、筋肉痛を和らげたりする働きがあります。
VB9(葉酸) ビタミンB12とともに赤血球の形成を助ける「造血ビタミン」。
VB12(コバラミン) たんぱく質・脂質・炭水化物の代謝をサポート。造血作用に関わる。

ビタミンC ~アンチエイジングで美容に欠かせない~

ビタミンCはコラーゲンをつくり、肌のハリ、つやを保ち、抗酸化作用により老化を防ぐなどの美容にはかかせない栄養素です。
非ヘム鉄の吸収をサポートや、ストレス耐性にかかわるアドレナリン生成などにも関わるため、ビタミンCが不足するとストレスに弱くなり、老化もすすんでいくことになります。

・アンチエイジング
・ストレス耐性
・ヘム鉄の吸収を助ける
・動脈硬化予防
・ウィルス抑性

ビタミンD ~Ca,Pの吸収をサポート 骨を強くし丈夫な体に~

カルシウム(Ca)やリン(P)の吸収を促進し、骨形成、血液中カルシウム濃度を一定に保ち丈夫な体にしてくれます。
不足すると、骨粗鬆症の原因ともなります。

・骨の形成強化
・カルシウム濃度

ビタミンE ~強い抗酸化作用で老化予防 若返りのビタミン~

強い抗酸化力を持ち、細胞の老化を防いでくれます。同じく抗酸化作用をもつビタミンCと助け合って働きます。血管や血液成分を酸化から守り、血栓をできにくくして血液の流れをスムーズにする働きがあります。
また、血行をよくする働きもあることから、血行不良が原因となる肩こりや頭痛の改善が期待できます。

・アンチエイジング
・血行促進により肩こり、頭痛の改善
・更年期障害

ビタミンK  ~止血と骨の強化に~

脂溶性ビタミンで、血液の凝固に関わり、出血を止める働きがあることから「止血のビタミン」とも呼ばれています。また、カルシウムが骨に沈着するときに必要なたんぱく質を活性化させる働きがあり、骨の健康に深く関わるビタミンとしても注目されています。不足すると血液凝固に時間がかかります。

・止血作用
・骨を強固にする

ミネラル

Minerals. Macrominerals and microminerals set, collection. Na, Cl, K, Ca, P, Mg, S, Fe, Zn, Se, Cr, Mn, Cu, Mo, F, I. Nutrition illustration. Dietary elements. Minerals for life. Medical background

ミネラルは、エネルギーにはなりませんが、骨や体の組織を構成し、体の調子を整えます。必要量は少ないですが、体内で作ることができず、食物から摂取する必要があります。
健康の維持・増進と欠乏症予防のため、また過剰摂取による健康障害を未然に防ぐため、ミネラルのうち13種類は厚生労働省によって摂取基準が設定されています。

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Na(ナトリウム)

成人の体内に100gほど(体重の0.1%強)あり、1/3は骨に、残りは多くが細胞外液に含まれています。カリウムとともに細胞の浸透圧や、酸・アルカリのバランスを調整したり、筋肉の働きや神経伝達が正常に保たれるよう働きます。過剰摂取が問題になりがちですが、生命維持に不可欠な成分です。
主に食塩として食事から摂取されます。とり過ぎるとむくみ、高血圧、腎臓病、動脈硬化などを招きます。

K(カリウム) ~細胞浸透圧を調整し、血圧を抑える~

ナトリウムとともに体内浸透圧を調整し、水分を保持し血圧上昇を抑えます。カリウムが不足すると手足のしびれ、けいれんを起こします。

・高血圧予防
・心筋の働きを抑制する

Ca(カルシウム) ~骨や歯の形成作りの主力~

骨や歯の主成分的役割を担い、99%のカルシウムが骨や歯に存在しています。1%は細胞内、血液中に存在し、血液凝固、神経の興奮抑性などに関わっています。
不足するとイライラする原因にも。

・骨や歯の形成
・血圧上昇を抑える
・イライラ抑性

Mg(マグネシウム) ~酵素の働きを助けエネルギーを産出~

体内で約300種類以上の酵素の働きを助けるミネラルです。カルシウムと密接な関わりがあり、骨や歯の形成に必要な栄養素です。多くの体内酵素の働きとエネルギー産生を助ける、神経の興奮を抑える、血管を広げて血圧を下げる、血液循環を正常に保つなどの働きがあります。

・多くの酵素の働きを助ける補酵素として働く
・骨や歯の形成

P(リン) ~カルシウムとともに骨の成分に~

カルシウムに次いで体内に多く存在するミネラルで、骨や歯を作る材料になります。リンとカルシウムは血液中でバランスをとって存在しているので、リンをとり過ぎると、骨のカルシウムが血液中に放出され、骨のカルシウム量が減ってしまいます。また、腎機能の低下にもつながるとされています。
さまざまな食品に広く含まれているので、通常の食事で不足することはありません。加工食品や清涼飲料水に多く含まれるので、これらのとり過ぎに注意が必要です。

・カルシウムとともに骨の成分に
・摂りすぎになりやすいので注意

Fe(鉄) ~ヘモグロビン、貯蔵鉄(フェリチン)の主成分~

赤血球の成分であるヘモグロビンを構成し、肺から取り込んだ酸素を全身に供給します。筋肉中のミオグロビンというたんぱく質の成分として、血中の酸素を筋肉にとり込む役割も担います。また、酵素の構成成分として、エネルギー代謝に重要な働きもしています。
不足すると鉄欠乏性貧血を起こします。また、疲労感や免疫力の低下もみられます。

・ヘモゴロビン生成
・体内では機能鉄と貯蔵鉄(フェリチン)に分かれる。

Zn(亜鉛) ~新しく細胞をつくる~

新しく細胞をつくったり、たんぱく質の合成に必要な栄養で。新しく細胞を作ったり、たんぱく質の合成に必要な栄養素です。免疫機能や神経系の維持にも働くので、不足すると免疫機能が低下し、感染症にかかりやすくなることがあります。舌にある、味蕾という味を感じる細胞を作るときにも欠かせません。

・新生細胞に必要な栄養素
・味覚に関わる
・免疫機能、神経系の維持

Cu(銅)  ~鉄の吸収、輸送をサポートしヘモグロビンの生成を助ける~

赤血球にあるヘモグロビンの合成を助けたり、鉄の吸収を促進します。多くの酵素の正常な働きと骨の形成を助ける栄養素で、乳児の成長、血管壁の強化、皮膚の健康維持のためにも重要です。
また、鉄を体内で利用できるように変える代謝に関わり、貧血を予防する効果もあります。

・Feの働きをサポートする
・酵素の働きを助ける
・乳児の成長
・血管壁強化、皮膚の正常維持

Mn(マンガン)  ~糖質、脂質の代謝、皮膚の代謝~

骨の発育に重要なミネラルで、体内で重要な働きをする酵素や、抗酸化作用を持つ酵素を構成する成分としても欠かせません。
体内には10mgほど存在し、肝臓、すい臓、毛髪などに分布しています。

・代謝に関わる
・酵素を構成する成分

I(ヨウ素)

成長や代謝を促す甲状腺ホルモンの成分として必要不可欠なミネラルのひとつで、ヨードとも呼ばれます。甲状腺に多く存在し、甲状腺から分泌されるホルモンの成分のもととなります。このホルモンは幼児の成長促進に欠かせないホルモンでもあります。ヨウ素には殺菌作用もあり、消毒薬としても使用されます。

Se(セレン)

体内で生成された過酸化脂質を分解する酵素の成分として、細胞の酸化を防ぎ、老化や動脈硬化の予防に働きます。
通常の食事で不足することはあまりありませんが、不足すると貧血、関節炎、筋肉萎縮、免疫低下、がんの発症リスクを高めると言われています。

Cr(クロム)

糖質、脂質、たんぱく質の代謝や免疫機能の改善に働きます。インスリンの活性化にも関わり、不足すると耐糖能(血糖調節能力)が低下します。そのほか、コレステロールの調節にも関わり、脂質異常症や動脈硬化などの予防のためにもとりたい栄養素です。
通常の食事をしている分には不足の心配はありませんが、魚介類、肉類、海藻類などをあまり食べない場合は注意が必要です。

Mo(モリブデン)

肝臓、腎臓に存在する微量ミネラルです。体内活動で発生した物質を、尿酸という最終老廃物にかえていくために不可欠な酵素の働きのサポートをしています。

Cl(塩素)

塩素の多くは、塩化ナトリウム(食塩)のかたちで摂取されます。塩素イオンとして血液や体液の成分となり、pHの維持や浸透圧の調整に働きます。また、胃酸の構成成分である塩酸として、胃液とともに分泌されます。胃酸はたんぱく質の消化酵素ペプシンの活性化や殺菌作用があります。

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