リラックスに関わる体内成分
当記事では、交感神経を鎮め、リラックス効果や血圧降下に影響する神経伝達物質に働きかける栄養素やサプリメントを紹介しています。
●GABA(脳内)
・ノルアドレナリン抑制
・睡眠改善、不安、興奮軽減
・強迫性障害
●GABA(体内)
・血管拡張、血圧降下、リラックス
・高血圧予防、改善
●グリシン(主に体内作用 睡眠、美肌効果)
・体内温度を下げ自然な眠りに誘導
・脳内体内時計を調整し、目覚めをスッキリ
●テアニン(お茶に含まれるリラックス成分)
・リラックス(α波)、睡眠前に
●アセチルコリン(脳内)
・学習効率を高めたい。
・冥想、催眠状態を深めたい。(Θ波)
・睡眠改善。
・思考がまとまらない(思考促迫)、解離性障害(離人症)等
●アセチルコリン(体内)
・交感神経を鎮める
・リラックス、高血圧予防に
こんな症状を改善したいときに
・不眠症・・・眠れない、決まった時間に眠れない
・全般性不安障害(GAD)・・・悩みによる不安、得体の知れない不安
・社交不安障害(SAD)・・・あがり症、対人恐怖症、視線恐怖症など
・パニック障害・・・動機がする
・非定型うつ・・・イライラ感、焦燥感、怒りっぽい
に効果的
その他
集中力を高めたい、瞑想、催眠効果を高めたい、学習効率を高めたい、精神を落ち着かせたい
脳内GABA(ギャバ)を増やす ~睡眠改善、不安、イライラなど情緒不安定、強迫性障害に~
脳内GABAは、興奮作用のノルアドレナリンを抑制します。
抗不安薬、睡眠薬などのベンゾジアゼピン系が作用する神経系と関わりがあり、GABAが増えることで不安感、興奮状態が軽減されていきます。
また、グルタミン酸を抑え強迫性障害の改善にも期待できるとされています。
GABA(脳内神経伝達物質)をつくる栄養素
・グルタミン・・・特に不足することはないので過剰な運動をする以外は気にすることはありません。
・ビタミンB6(ピリドキシン)
・Mg,Zn
栄養素 | 多く含まれる食品 |
ビタミンB6(ピリドキシン) 数値は1食当たりの量(mg) |
●魚介類:マグロ赤身(1.08)、真アジ(0.57)、カツオ(0.54)、サンマ(0.51)、ヒラメ(0.45) ●肉類:牛レバー(0.53)、鶏レバー(0.39)、牛もも(0.49)、鶏ささみ(0.48) ●野菜類:とうもろこし(0.78)、赤ピーマン(0.07)、さつまいも(0.28)、じゃがいも(0.18)、かぼちゃ(0.18) ●果実類:バナナ(0.38)、アボカド(0.32)みかん(0.12) 他 |
マグネシウムMg 数値は1食当たりの量(mg) |
●魚介類:なまこ(80)、いかするめ(68)、ほたて(53)、かき(44)、するめいか(43) ●種実類:アーモンド(62)、カシュナッツ(48)、バターピーナッツ(38)、ココア(26) ●野菜類:とうもろこし(150)、ほうれんそう(48) ●穀類:玄米(77)、マカロニ(55)、オートミール(50)、生そば(48) ●豆製品:納豆(50)、木綿豆腐(47)、大豆(44)、えだ豆(31) |
亜鉛Zn 数値は1食当たりの量(mg) |
●魚介類:カキ(7.9)、ワタリガニ(3.3)、帆立貝(2.4)、さざえ(1.8) ●肉類:牛肉型赤肉・ロース(5.7)、牛肉ヒレ(4.2)、豚レバー(4.1)、牛レバー(2.3) ●乳製品:チーズ(0.8)、牛乳(0.8) ●豆製品:とうもろこし(3.4)、えだ豆(0.7)、そら豆(0.7) 他 |
アミノ酸とビタミンB6、Mg,Znすべて含んだサプリメント
体内GABA(ギャバ)を増やす~睡眠改善、リラックス、高血圧対策に~
体内GABAは食品中に含まれるGABAを摂取することで増やすことができます。
体内GABAを増やすことで、血管が拡張し興奮を抑えリラックス状態へと導いてくれます。
食品中のGABA量をUPする方法
1.野菜を切り、旨み成分の多い食材を混ぜる
(旨み成分は、グルタミン酸ナトリウムなどの
2.空気を遮断する。(水などにつける)
3.室温で一晩放置する。(24時間内)
※効果のでるGABA摂取量:100mg/日
・GABAの多く含まれる食品
栄養素 | 食品 |
GABA 数値は100g当たりの量(mg) |
ミニトマト(35)、ナス(32)、ジャガイモ(28)、発芽玄米(16)、ケール(12.3)、玄米(10) |
GABAを増やす調理例
旨み成分の多い食材はこちら。
・サラダやマリネにトッピング用のミニトマト
ミニトマト4玉を1/2~1/4玉にカット→おろしたニンニクとポリ袋内で混ぜる→空気を抜いてしっかりしばる
→一晩(~24時間)放置
・炒め物用のナス
ナス2本の皮をしま目にむき、乱切り→輪切りにしたレンコンと一緒に水に浸す(水は野菜が浸る程度)
→一晩(~24時間)放置 (→浸漬後の水もとろみ付けなどに使ってください)
・スープ用のジャガイモ
ジャガイモの皮をむき、角切り→ドライトマトと一緒に水に浸す(水は野菜が浸る程度)
→一晩(~24時間)放置 (→浸漬後のドライトマトと水も調理に使ってください)
GABAを増やすサプリメント
1粒に320mgのGABAが含まれているので1日分まかなえます。
グリシン ~体内時計を整え睡眠リズムを整え、目覚めをすっきりさせたいときに~
甘味成分をもつアミノ酸のグリシンは、ほとんどの食品に含まれていますが、特に魚介類のほたて、イカ、カニなどゼラチン系の食品に多く含まれています。
特に眠るときに体内の温度を下げ自然な眠りに誘う効果の他に、脳の体内時計に作用し睡眠リズムを調整する効果があると考えられています。
睡眠障害のある人に、就寝30分前に3グラムのグリシンを摂って眠ると、朝はすっきりと起きられて、日中作業効率が向上したという報告もあります。
グリシンの多く含まれる食品
栄養素 | 食品 |
グリシン 数値は100g当たりの量(mg) |
ほたて貝柱(煮干し)(7,700)、するめ(5,000)、とびうお(4,300)、まだら(4,000)、ぶた(軟骨)(3,900)、かつお削り節(3,500)、ビーフジャーキー(2,700)、鶏もも肉(皮付き、焼き)(2,100) |
評価の高い睡眠用グリシンサプリ
テアニン ~睡眠用、リラックス効果を高めたいときに~
テアニンは、お茶の元となるチャノキや、キノコ類などに含まれるアミノ酸の一種。
お茶に含まれるアミノ酸のうち半分以上はテアニンで、特に玉露や抹茶といった高級茶に多く含まれます。
緑茶に含まれるカテキンの成分は覚醒作用がありますが、テアミンはドーパミン、GABAを増やす効果がありリラックス・抗ストレス、血圧降下作用、睡眠に関しては、中途覚醒の減少が認められ睡眠の質の改善が報告されています。テアニンを摂取した後に、脳内にα波が増加したという結果も複数報告されています。
お茶の入れ方でテアニン、カテキン量が変化します。
リラックス効果のテアニンを多く摂りたいときは、20℃以下の水で抽出。
覚醒作用のカフェイン、カテキンを多く摂りたいときは、80℃以上のお湯で抽出。
テアニンが多く含まれる食品
栄養素 | 食品 |
テアニン 数値は一杯80ml当たりの量(mg) |
玉露(36)、抹茶(34)、煎茶(10)、番茶(3) |
アセチルコリン
アセチルコリンは、脳内では学習行動や睡眠と関わり、体内の末梢神経では副交感神経を高める働きをする神経伝達物質です。
脳内アセチルコリンは食品からコリンを、体内アセチルコリンは食品からコリンエステル(アセチルコリン)を摂取することで増やすことができます。
脳内アセチルコリンを増やす ~Θ波を誘導し、集中力、学習効率UP!催眠、瞑想力UP、思考促迫にも~
脳内アセチルコリンを増やすのに必要な栄養素
・レシチン(フォスフォチジルコリン)・・・コリン成分
卵黄、鶏レバー、大豆に多く含まれる
・ビタミンB12・・・酵素の働きを高めアセチルコリン生成を助ける
アメリカでは、コリンの適正摂取量を成人の場合男性は550mg/日、女性425mg/日と推奨
・食品にフォスフォチジルコリンが含まれる量(100gあたり)
「一般食品のコリン含有量」アメリカ農務省データーベースより
卵類 | 肉類 | 大豆類 | 野菜・果物類 |
卵黄身(生) (630mg) |
茹で鶏レバー (210mg) |
大豆(生) (65mg) |
パセリ(乾燥) (72mg) |
全卵(生) (240mg) |
焼いた牛肉赤身 (91mg) |
ビスタチオナッツ (51mg) |
茹でホウレンソウ (22mg) |
白身魚卵 (220mg) |
炒めた豚肉ベーコン (87mg) |
木綿豆腐 (19mg) |
茹でブロッコリー (21mg) |
エビ (67mg) |
豆乳 (5.7mg) |
茹でアスパラガス (15mg) |
|
焼いた鶏肉 (46mg) |
茹で冷凍枝豆 (46mg) |
イチゴ (4.2mg) |
・ビタミンB12の多く含まれる食品
栄養素 | 食品 |
ビタミンB12(コバラミン) 1食当たりの量(μg) |
●魚介類:しじみ(31.2)、かじか(28.2)、あさり(26.2)、さんま(17.7)、生かき(16.9)、すじこ(16.2)、あんこうきも(15.6)、さば(12.6) ●肉類:内臓類、牛レバー(31.7)、鶏レバー(26.6)、豚レバー(15.1) 他 |
お勧めサプリ。
卵黄レシチンとビタミンB12を含んだサプリメントで評価も高い商品です。
体内アセチルコリンを増やす~血圧降下でリラックス、高血圧対策に~
体内のアセチルコリンを効果的に増やす食品は「ナス」。
ナスには一般的な野菜の3000倍の量のコリンエステル(アセチルコリン)が含まれています。
自律神経に作用し、ストレス性の交感神経を抑制、血圧や気分を改善することが確認されています。
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